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ヨイトマケ&ブランデー

みんな、寝静まった夜中。『なんか飲みたい』と、思って、棚をチラリ。ブランデーを見つけた。ホテルのセルフバーとかにある、ミニボトルのやつ。ウィスキーとかブランデーとか、なんだかいつもなじめない部類のお酒だけど、今日は、美味しそうに見えて。氷をたくさん入れて、少しずつ含んだら、いいかも(^v^)と思ってこっそりハイシャク。

コーラがあったら、おいしいかも。ラムコークのように。でも、いつも100%ジュース派な私なので、そういうものは、うちにめったにあるはずもなく、一番近い自動販売機までも、徒歩4分。しかも、今は真夜中。

ブランデーを入れたらよさそうなグラスを探してゴソゴソ。
氷。たくさんいれましたー。
トポトポトポ・・・・・小さな瓶の半分くらい注いで。

ほお。注いだそばから、すこし濃度があるその液体に、氷が溶かされ、なじんでいくのが分かる。ヨイトマケ&ブランデー_f0051025_265789.jpg

カラカラカラ・・・グラスを揺らす。

さて、飲むか。

飲むというより、ほんのひとしずく、舌にからませる。

ウギャ。

やっぱ予想通り。あの味だ。おいしい・・・・のか?
でも、作った手前、捨てるわけには・・・・
ひとくち、ふたくち、と飲みすすめる。

机の上、メモ用紙に、『ヨイトマケの唄』とある。
そうそう、この間、『たけしの誰でもピカソ』の総集編で、美輪明宏さんが歌うこの歌を聞いたっけ。以前の放送でも一度聞いた。美輪さんっていうのは、不思議な人だなあって言う印象を持っていたけど、歌う美輪さんを見るのは、初めてで(正しくは2回目)、そして、驚愕だった。
なんなんでしょう。すごい。「とおーちゃんのためえーなーら、エーンヤコーラ、かあーちゃんのためえーなーら、エーンヤコーラ・・・・・」っていう、聞いたことのあるフレーズを、もう、熱唱。魂が飛び出るかの勢いで、周りにいる人も、空気も、ひと波で全部やけどさせてしまうような呼吸が、画面に映った。

ヨイトマケというのは、戦後の日本復興を支えた女性労働者のこと(私はそう理解)男性に混じって、泥だらけになって、穴を掘ったり道路を作ったり、低賃金の過酷な労働環境で働く女性たち。家は貧しい。
歌の内容は、ヨイトマケの子供だ、と、いじめられた息子が、悔しくて悲しくて、母に慰めてもらおうと、ぎゅっと抱きしめてもらおうと学校を飛び出して、家に帰ろうとする。その道すがら、あの歌を大声で歌いながら、泥だらけの顔で一生懸命働いてる母を見つけて、立ちすくむ少年。。。。。。涙と鼻水でグシャグシャになった顔をぬぐいながら、「母ちゃん、俺、、、、、勉強するよ」と、学校へもどっていく。。。。。。。

ヨイトマケと呼ばれるような人たちが身近にいた年代でもなく、あのフレーズは、冗談みたいにして、マンガとか、コメディーとかの中で、聞いたことがあるだけ。(しかも今はもう使わないんじゃないかな。)その背景がこんなだったなんて。なんのことはない、ただの掛け声に聞こえていたそれらの言葉が、今は美輪さんの歌声と混じって、遠く、切ない、でも、その視線の先の夕日に希望を見い出しているような強さも感じるメッセージとなった。。。。。。。。。。。。完。

ブランデーのまわりかたが心地よい。
舌で味わうって言うより、カラダ全体で味わう、うーん、浸透していく。ビールやチューハイやカクテルと、酔いの種類が違う気がする。キシキシのロボットに、シュルーッとオイルさすような、、なんっていうか、頑張って書いてるけど。。。。もう、思考力低下。ヨイトマケのことちゃんと書けたかな。。。。明日チェックすることにして、寝よ。

おやすみなさい。

ブランデーとランデブーって字いっしょだ
by etzz | 2006-04-18 01:51